
完成披露試写会の様子
本作の完成披露試写会の様子をご案内いたします。
6月17日(水)、篠原哲雄監督とキャスト8名が揃い、舞台挨拶を行いました。
当初本作品の完成披露試写会は6月上旬に予定しておりましたが、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から開催を延期、一般のお客様の招待を断念し関係者のみを招待しての開催いたしました。
自粛期間明けに、大きなホールで、映画イベントを行うのが初めて、ということもあり、座席はもちろんステージ上の監督・キャストたちも、1m以上の距離を開けて、トークおよびフォトセッションを実施いたしました。
<イベントレポート>
松井は映画初主演の舞台挨拶の心境を問われると
「さっきまで本当に緊張していました。先ほどまで皆さんと一緒に取材をしてたのですが、その時に「ああ、この映画が完成したんだ」とすごくなんか嬉しい気持ちというか、不思議な気持ちになりました。」と映画完成の喜びを噛みしめるようにしみじみと語った。
続く元プロ野球選手・碓氷隼人役を演じた八木は、実際に松井の施術を受けた感想を聞かれ、「松井さんと共演も初めてでしたし、会ったのも初めましてなんですけども。一番最初に施術をしてもらったのは、自主トレのときですか? まあ、何も感じないといいますか(笑)…全然気持ちよくなくて。ちょっと大丈夫かなと思ったんですが、撮影中にみるみる役と一緒に成長したといいますか、すごく気持ちよくて。本当に、癒されました。」と懐かしく思い出しながらコメント。
松井は、「初めましてで“何も感じない”と言われて、「私嫌われてるのかな」って思いました(笑)」と素直な思いをぶつけると、八木が「それは松井さんを思って、というか!(笑)」と慌ててフォローを入れるなど、久々の共演で息の合った姿を披露。
今回演じた一ノ瀬里奈の役で一番大変だったことを聞かれ松井は
「施術のシーンが大変でした。一から基礎を教わったのですが、タオルのかけ方とか、力のかけ方だとかも難しくて。八木さんとかは体が大きくていらっしゃるので、力をかける力も多くなるので…結構体力使いました。(この仕事は)大変だなと改めて思いました。上手になってると思います。」と練習の大変さを振り返った。
野球経験者である八木はトラウマを抱える元プロ野球選手という役どころについて、
「自分の特技といったものをようやく発揮できる、役に立てた作品だと思います。特別な気持ちではあります。碓氷という役は頭にデッドボールを受けてトラウマになってしまった役なんですけど、僕も高校の時に実際に顔にデッドボールを受けて同じようにトラウマを抱えてしまったことがあるのですごく気持ちがわかるといいますか、すごく特別な思いで演じました。」役への思い入れを語ると、篠原監督から、「野球はちゃんと演技で見るとにわかでやってるか、ちゃんとやってたかどうかわかるんですよね。でも実際にデッドボールを受けてトラウマを抱えているのは知らなかった。まさに映画のためというか、この映画に導かれていたのではないかと。て、僕は非常によかったなと思っています。この選手がどう克服するかが、一つの見どころになっております。」
碓氷という役どころと八木自身の経験がリンクしているのは偶然のことであったと明かした。
八木は役作りとして「本格的なトレーニングを始めたのはクランクインの3か月くらい前で、もう現役もしくはそれ以上くらいの体の仕上がりになったと思いますね。今は保たれてないです(笑)」と笑いで締めた。
水野は八木と同じく元プロ野球選手で碓氷の友人を演じたが、
「僕は5歳から18歳までサッカーしかやったことがなくて、八木さんもそうですし、周りがすごくうまくて。追いつくために必死に練習して硬式ボールも130キロを取れるようになりました。(監督に向かって)次は僕、松井さんに施術をしてもらう役とかで…」と、マスコミ陣を前にしっかり次回作のアピール。
秋沢はスポーツ施術が得意な先輩セラピストという役で難しかったところを聞かれ
「同じく実習を受けて現場に入ったのですが、スポーツ施術が得意な役どころなので“施術できるんだぜ感”を出すのが大変でした。普段から自分が施術を受けている先生の所に伺いに行って、よく話を聞くのが上手な人が多いっていうところが一つあって、聞くこと意識しましたね。」
橋本は撮影中の思い出に残っていることとして、
「中島ひろ子さんはすごい占いがお得意で、皆で“秋津の母”と呼んでいました。それが、当たってたんですよね!忘れちゃったんですけど(笑)。」というと、MCから松井さんはと聞かれ、松井も「占ってもらいました、私も。」と答えるも歯切れが悪く、橋本から「愛莉ちゃんは、結構重い悩みを相談してたんで…」と言いかけ、松井とアイコンタクトをすると、八木から「あ!ガチのやつだ(笑)」と突っ込まれ、松井は「ナイショで」と笑顔でかわし、和気あいあいとした雰囲気を感じさせる一幕も。
橋本もセラピストの実習の感想を、
「(施術の)押し加減が難しかった私は渡辺裕之さんに施術をしたのですが、筋肉がすごすぎて。全然指が入っていかなかったんですけど、それでも心地いい表情をされなきゃいけないから、結構プレッシャーでした。」と語ると、施術シーンで共演した。渡辺は「非常に気持ちよかったです。触られているだけで気持ちよかったです。癒されました。」と橋本の施術を絶賛。
渡辺は松井の父親役として、松井の印象を、
「息子の高校の同級生で、かわいい子がいるなって思っていたら娘役で共演するなんて。(出身の)県が隣でしゃべり方も似ている。役作りも自然にできた。…いいなぁ、みんないろいろな思い出があって(笑)。ちょこちょことしか現場に行かないから。役どころもよそよそしくしながらも気になる、気になって施術を受けてみて実際に気持ちよくて、ああ、人を癒す仕事をしているんだなといい仕事だなという風になるんです。あと家のシーンかな。松井さんが疲れて寝るシーンは実際に寝ちゃったんですよ。その寝顔がすごくいとおしくて。台本にはなかったんですけど監督に言ってちょっとあることをさせていただきました。それは見てのお楽しみなんですけど」と、コメントすると、慌てて
「あ、いや、寝てる時に、僕が何かをしたとかそうじゃないですよ!」と変な誤解を生みそうな発言を訂正し、共演者の笑いを誘った。
続いて藤原紀香はカリスマセラピストという役どころについて。
「週に3・4回マッサージに行っていたので。そして偶然お友達のセラピストが沢山いるんですね。彼女たちが普段どういう思いでお客様に向かっているか、どんな思いでいるか施術をして、どんな空間づくりをしているかを感じていたので、もう「失礼があってはいけない」と、カリスマセラピストという役なので、もう彼女たちがいつも伝えたいと思っていること聞いていたのでそれを表現できたらなあと思って。篠原監督の脚本が上がってきたときに、“心と体は全部つながってる”っていう、そして、“痛みを知っている人間ほど、人を癒すことができるんだ”とか、沢山大好きなセリフがというか、セラピストの皆さんがいつも思っていることが入っていたので、凄く役に入っていきやすかったですし、監督と撮影直前までやり取りをしていたりとか、セリフのことだったりとかとてもいい思い出です。」と自身の体験を含めた思い入れを語った。
篠原監督は「真摯にお客さんに向かい合うセラピストはどういうことなのか、という精神を彼女は言う場面が多いので、そこについては間違ったことを言ってはいけないし、僕らも取材をしてきました。紀香さんと話をして紀香さんの経験も、いろんなセラピストの施術を受けてどういうセラピストの施術が自分にとっていいとか、そういうことも聞いたうえで、なるほどって思うこともあって、最終稿にはそこも取り入れて撮影したっていう。そこにはリアリティがないといけないって思いました。」と藤原の意見を取り入れ、セラピストへの敬意を示した。
藤原は「人に寄り添う言葉がよく映画の中に出てくるのですが本当に人の立場に立って相手を思いやって、人と人との絆があったりとか、心と体を両方短時間でこの目の前の人を癒してあげたいって懐が深いというか、愛が深いというか、そういう方々がたくさんいて、そして私たちが施術を受けて元気になって、疲れていたけど明日また頑張れる、ありがとうって、その言葉を聞いてまた私たちもまた明日も頑張りますっていう、寄り添うってとても大切なことだと思いました。」と役柄そのもののような慈愛に満ちたコメントを送った。
さらにトークはフリップ企画のコーナーに移り、ステイホーム期間中に各々が「試みた癒し」をテーマに回答を披露。
篠原監督:「毎朝お茶を飲む(日本茶)」
「シンプルなんですけど日本茶って緊張をほぐしてくれることもあるんですけど、味も毎回違うんですよね。たどっていくと日本の源流にたどり着くという事になるという事で、これはいいことだと思って毎日こころみていました。」
八木:「タピオカ」
「タピオカ、ですね。僕は。家でタピオカを茹でてみたんですよ。結構大変で。おいしいんですけど改めてお店に売ってるタピオカがいかにおいしいかを知りました。」というコメントに
共演陣から「なんかかわいい」「意外」「八木タピ」「八木さん結構大きい体だから、小さいタピオカ作っているのは面白いですね」などの突っ込みが漏れ出た。
橋本:「発酵食品」
「コロナの時って時間が止まっていた感じがしていたので菌が育っていく様子を感じるのが癒しでした」
と一風変わった癒しポイントを公開した。
秋沢:「一人サムギョプサル」
「ベランダで一人でサムギョプサルを焼いて楽しんでいました。」と自信満々に発表すると、水野から「癒しなんですよね?」と確認が入り、「もう一度言います」と繰り返し、自虐で笑いを誘っていた。
渡辺:「ラジオ体操第一第二 からの散歩」
渡辺は「女房が始めてですね。そのあとに散歩に出かけるんですよ。僕は5㎞くらいだったんですけど、女房はハマってですね、往復10㎞。」と奥さんとのエピソードに付け加え、その散歩途中に見つけたカモの子供の様子をインスタにアップする奥さんの行動に癒されたと愛妻家エピソードを披露。
水野:「愛犬」
愛犬と回答した水野は「一人サムギョプサルの後だと何のパンチもないですけれど…」と前置きし、実家で飼っている2匹の犬に緊急事態宣言が解除されてから久しぶりに会った喜びを語った。
「温もりを感じられて、すごく癒されましたね。」とほほ笑んだ。
藤原:「ピアノ アニマル動画」
藤原はこころみた癒しとして過去に習っていた「ピアノ」を挙げたが、まだ自分の音色には癒されていないと告白。実際に癒されたのはアニマル動画だと言う。「飼っていた猫を亡くして、動物番組を大好きで見るんですけど見るたびに泣いていて。たくさん泣いてたくさん笑って癒されて。立ち直りました」と癒しの体験を披露。
松井:「植物栽培」
植物栽培を始めた松井は「何を、育ててるの?」という質問に「山椒、パセリ、大葉、オリーブ…あと最近ラベンダーの種を植えて、芽がちょっと出てきたんですけど、それがすごく癒しです。」と回答。
「私が演じる里奈は一度挫折をしてしまって、そしてセラピストの仕事に出会うことによって自分の人間関係だったり仕事の大変さだったりを学んでいって成長していく物語になっているので、悩んでたりとか、セラピストに興味のある人の背中を押して上げられたらうれしいです。よろしくお願いいたします。」と締めくくった。